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工事日誌

洋室に畳コーナーを作りたい!~マンションの内装リフォーム@千代田区

2025年12月05日

千代田区の高層マンションにお住まいのY様から、「洋室に畳コーナーを作ってほしい!」というご依頼をいただき、早速工事に行ってきました。

 

まずはフローリングの上に畳寄せを組んでいきます。このフローリングの下には床暖房用の温水パイプが敷き込まれているため、ビスや釘で畳寄せを固定することができません。では、どのように固定するのか――これが今回の工事の大きなポイントになります。

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洋室の端に少し壁が凹んだスペースがあります。Y様のご要望で、この部分は“小さな床の間”風に仕上げます。そして実はここに、先ほどの「畳寄せをどう固定するか?」という課題の解決策のひとつがあります。この床の間部分の木材を壁の凹みにぴったりと組み込み、ガッチリ固定することで、畳寄せ全体が動かないようにするのです。

なお、この床の間部分に使用している木材は長野産のヒノキ(社長の中野が長野から持って帰ってきました)。畳寄せには、アコースティックギターやヴァイオリンにも使われるスプルースを採用しています。スプルースは、温度・湿度変化による変形が少ないため、今回のように床暖房がある環境でも安定して使える材料です。

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今回の工事では、シックハウス対策として接着剤を一切使わずに畳コーナーを造作しています。写真の(1)は“ビスケット”と呼ばれる木片、(2)は小型の引き寄せ金物です。木材を加工し、この2つを活用することで、接着剤なしで、ガッチリ畳寄せを組み上げていきます。

さらに(3)のベニヤ板は、畳寄せの下部にベニヤ板の厚み分の溝を掘り、そこに差し込んでいます。畳本体はこのベニヤ板の上に載るため、畳の重みで畳寄せが動かない構造になっています。最初に書いた「ビスや釘を使わずに畳寄せを固定する」という課題、その二つめの解決策がここにあります。

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以上、Y様邸の工事レポートでした。近いうちに、完成写真もご紹介したいと思います。

 

(続く)